先日のコメント欄でLooperさんが提案されていた北朝鮮問題の平和的解決についての方策。お約束通り、メールで詳しい内容を送って頂きました。
なかなか説得力あるよ。北朝鮮が自暴自棄になってミサイル発射をしないようにどうすれば平和的に解決できるのか・・
皆様のご意見もお聞かせください。お待ちしてます。m(_ _)m
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こんにちは、Looperです。
大変、お待たせしました。<(_ _)>
北朝鮮問題を解決するにはどうすればいいのか?
これは、世界中の政治家・学者の頭を悩ませている問題ですね。なので、私のような一市民のたわごとがどれほどの説得力を持つかは疑問だけど、みなさんの建設的議論のタネになれれば望外の喜びです。
まず、くだらない揚げ足とりをさけるために、つぎのことを確認しておきたい。
北朝鮮がおこなった事前通告なしのミサイル発射は、航空機や船舶に危険であるだけでなく、「日朝平壌宣言」にも違反する行為であり、厳しく糾弾されなくてはならない。
議論の中でも、国連(安保理)などで、国際社会が一致して北朝鮮が無法をやめるよう圧力を加えることが必要だと主張したが、今回の安保理の非難決議が全会一致で採択されたのはとても大きな成果だった。
その上で、北朝鮮問題をどういう方向で解決すべきなのかという議論がおこなわれたが、まずは、その議論をまとめてみる。
わたしは、以下のような外交努力が必要だと主張した。
> 6カ国協議に復帰するよう、親北朝鮮のロシアや中国からの協力も得ながら、圧力を強めることです。で、その協議の中で、核開発の問題なども解決すること。 自暴自棄の孤立路線をとっても何の得にもならないから、国際社会に受け入れてもらえるように外交の転換を図ることなどを粘り強く働きかけるのです。
> 少なくとも一番効果を期待できるのは、中・露・韓も含めた国際社会が一致団結して北朝鮮に飴と鞭をうまく使い分けた働きかけをすること。経済制裁の脅しも、これが出来なきゃ効果が薄い。
これに対して、「日本単独でも経済制裁を行うべきだ」、「先制攻撃を考えるべきだ」、「ミサイル防衛(MD)システムを構築すべきだ」などの意見がでた。
まず、「日本単独の経済制裁」ですが、国際社会が一致して「アメとムチ」を使い分けたはたきかけをすることが大事なのである。「制裁のみ」で北朝鮮を追い つめるだけというのは賢いやりかたではないし、中国や韓国と貿易をおこなっている状態では、日本だけで経済制裁したって自己満足にしかならず、「ムチ」に ならないばかりか、関係をさらにこじらせるだけなので反対だと主張した。
どこかのブログが、
> 今の北朝鮮の現状は、戦前の日本とよく似ている。「ABCD包囲網で追い込まれた日本は、止むなく戦争を始めざるをえなかったんだ」という主張をされる方こそ、北朝鮮を一方的に追い込むようなやり方は危険だと主張すべきなのではないか
というような主張をされていたが、まったくその通りだと思う。「あいつら懲らしめてやれ」だけの単純な思考で外交は前に進まない。
ましてや、「先制攻撃論」や「MDシステム」では、全く解決にはならないことも議論の中でしめした。これらは戦争がおきた時のための対策であるが、戦争がコントロール可能だと思っているのがそもそも「平和ボケ」だ。
まず、「先制攻撃」で相手のすべてのサイルを叩けるわけがない。しかも、こちらが先制攻撃体制を整えたら、それは相手もその体制を作ろうとするし、「先制 攻撃」する権利があることになってしまうという視点が抜けている。日本海沿岸には、たくさんの原発がある。このうち、一基でも攻撃をうければ、チェルノブ イリかそれ以上の大惨事が発生してしまいかねない。それだけ、日本という国は攻撃にもろく、いったん戦争になったら大惨事は必至だ。
では、MDシステムはどうか?
これも役に立たない代物だと明らかになっている。
http://www.usatoday.com/news/washington/2006-06-20-missile-defense_x.htm
ここには、「MDシステムはまだ開発段階で、その能力には限界がある」と書かれている。
http://fairuse.100webcustomers.com/fairenough/latimes216.html
またここには、好天時で飛行データが事前にすべて分かっていて、実際よりもゆっくり飛ばした実験でさえも、命中率が50%しかなかったと書かれている。飛 行データが分からない実戦の状況では、まったく当てにならないことがわかる。記事の終わりには、システムに詳しい人が、"It's not a perfect system; it never will be," (これは完全なシステムではない。そして、永遠にそうなることもない)とのべている。全てを迎撃できるなんていうのはまさに夢物語だということだ。こんな 不確かなものに、わたしたちの血税を大量に注ぎ込んで、日本政府はいったい何を守ろうというのだろうか?喜ぶのは、使い物にならない失敗作で大もうけをす る米日の武器関連企業だけだ。
では、このようなミサイル戦争の脅威、大惨事の可能性をなくせる方法はあるのだろうか?それは、現憲法の理念がしめすように、国際紛争を平和的に解決し、 北朝鮮にミサイルを打たせないようにするしかないとのべた。たとえ困難であろうともこれしかない。そのための外交努力を積み重ねることでしか日本の平和を保つ道はないというのが、この間の議論の中心点だった。
この方向での、日本がすべきこと、できることは沢山あると思う。
たとえば、周辺国との足並みをそろえるためには、その前提として、今のこじれた日本と中・韓との関係を改善しないといけない。そのためには、首相が「靖国 参拝」なんかやってたんじゃー話にならない。また、北朝鮮以外の5カ国が6カ国協議再開に向けてどう協力できるかを議論すべきだろうし、その呼びかけを日 本がすぐにすべきだろう。少なくとも、アメリカにだけ向いた今の外交姿勢は、すぐに改める必要がある。
また、北朝鮮との間で残っている戦時補償、強制連行問題などを先にこちらから解決して、その問題を「拉致問題」や「ミサイル問題」などの言いわけにさせないという視点も必要だろうと思う。
このあたりは、当面の外交課題として何をすべきなのかという問題で、ぜひみなさんで知恵を出しあってほしいと思う。
ここからは、ちょっと視点を変えて、長期的、永続的に北朝鮮が平和の脅威でないようにするにはどうすればよいかという点について私見を述べてみたい。
#実は、ここからが本題なのです・・・ながーい前置きですみません (^^;
Q.まず、どうなれば北朝鮮の脅威は恒久的になくなるか?
A.答えはカンタン。「ふつうの国」になればいいのである。
ここで言う「ふつうの国」とは、麻薬や偽造貨幣やミサイル輸出にたよらなくても、経済的に自立し、国民が平和にくらせ、世界との交流や情報交換もできる開かれた国、国際ルールを守る国である。
資本主義や民主化を押しつける必要もない。せめて、今の中国程度に開放され、他国とのまともな貿易・交流によって国が成りたつようになれば、今の脅威はほ とんどなくなるだろう。なぜなら、今のような瀬戸際外交をする意味がなくなるからだ。同時に、北朝鮮の国民も幸せになれる(これがとても大事)。ここまで これれば、内部要求による民主化の実現は、時間の問題となると考える。
Q.では、金正日を納得・譲歩させながら、どうやってそれを実現するか?
A.http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060616-00000004-yonh-kr
この韓国の努力に、一つのヒントがあると思う。
北朝鮮の農業を再建し、産業をおこし、経済的に自立できる支援をおこない、北朝鮮国民が安心して働き暮らせる社会を構築することだ。日本の会社もどんどん 進出すればいいと思う。人件費は中国より安いのだからメリットはあるはず。そうして、他国との物的・人的交流があたりまえになっていけば、今のように情報 操作をしようと思っても限界がある。そして、経済的に自立でき、世界と情報共有できるようになった多くの国民の誕生は、北朝鮮を開放へと向かわせざるをえ ないだろう。
金正日にしても、いつまでも内部クーデターを恐れながら、このままの瀬戸際外交を続けていくのは、綱渡りの危うさだと分かっているはず。もし、自身の身の 安全を確保しながら当面はトップの地位を守ることができ、国が豊かになり、安心して引退できる道があるならば、この道を選ばない理由はないと思う。確かに 金正日はまともな人物じゃないので、なぜあいつをそんなに大事にしなきゃいけないんだ?という感情はよく理解できる。しかし、一番恐ろしいのは、彼らを 「自分たちはもうお終いだ」と自暴自棄に追い込むことだ。彼らのしてきた行為が非難されるのは、北朝鮮が自らの国民の手によって民主化されてからでも遅く ないとわたしは考える。
一番大事なのは、日本と北朝鮮、その周辺国の住民が、平穏に暮らせるようにすることだからだ。そのためだったら、金正日に「解放・民主化」の英雄になってもらってもOKだとさえ思っている。少なくとも、そういう覚悟と戦略を日本の指導者は持たなければならない。
http://www.yorozubp.com/0304/030422.htm
ここで、南アフリカの事例を取りあげて、同じ方向の提案がされているのを見つけました。参考にしてください。
とりあえず以上として、議論に付したいと思います。
2006年7月18日 Looper
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「それでは、北の政策の大転換であって、あの北がいくらアメをやってもそんなふうになる保障はどこにもない」という人もでてくるかもしれない。
それは出来ると私は思う。過去の日本と中国の関係がまさに現代の北と日本の関係だった。
問題は日本の政策をどう転換するかである。
いや、問題の核心はそこにはない。「防衛」が問題の核心なのではない。「平和」が問題の核心なのです。
最近竹内好の62年の文章を読みました。近いうちに記事をアップしたいと思います。